
ジョニー
VPN(仮想プライベートネットワーク)という言葉を聞いて、キミはどんなイメージを持つ?
「ちょっとしたセキュリティツール?」「怪しい人が使ってる謎のサービス?」
そんなところかもしれないな。
ちなみにオレがVPNを使っているのは、
- Netflixでジブリを観たい(国内版で配信してくれ!)
- ネットの行動履歴を誰にも見られたくない
- スマホアプリの広告が鬱陶しいからブロックしたい
なんて庶民的な理由になる。
でもじっさいは、そんな「ささやかな望み」にとどまらず、VPNは世界中で想像以上に多彩な場面で使われているんだ。
そこで、この記事では、オレ自身のちょっとした経験談や、世界での事例なんかを混ぜながら、「VPNは具体的にどんなシーンで使われているのか」を深堀りしていく。
ちょっと長いが、キミの知的好奇心をガツンと刺激するはずだから付き合ってくれ!

VPNの用途1:エンタメ分野に使う
映画・ドラマ・スポーツ配信を見たいとき

ジョニー
まずは王道の動画を見るための用途だ。
VPNが一般ユーザーにも広まったきっかけといっても過言じゃない。
NetflixやAmazon Prime Video、Huluあたりでは、作品によって「この国ではOK、あの国ではNG」みたいに配信がガチガチに分けられている。
オレが悔しいのは、「ジブリは日本の映画なのに日本国内向けに配信してないじゃん!」ってことだ。
それがVPNを使ったら解決するんだから使わない理由はないよな。
これと同じ要領でスポーツ配信を見る人も多い。
特定の国だけで配信してるサッカーや格闘技の試合を観たいとき、「VPNでその国に瞬間移動」というわけだ。
「UEFAチャンピオンズリーグが日本だと見られない?だったらVPN!」ということだな。
音楽ストリーミングや限定リリースへのアクセス

ジョニー
映像ばかり注目されがちだが、音楽ストリーミングでも国ごとに配信状況が違うのはよくある話。
Spotifyで「あのバンドのアルバムが海外先行リリースだ…日本版は来週かよ!」なんてとき、我慢できなくてVPNで海外サーバーに接続する強者がいる。
オレが知りあった海外の音楽オタクは、「日本のアーティストのアルバムがこっちじゃ配信が遅いから、いつもVPNを使って真っ先に聴くんだ」とウキウキ語っていた。
SNSでファン同士が盛りあがるタイミングを逃したくない、ってのも現代っ子な感じだな。
まさに「音楽に国境なし」…いや「VPNで国境を飛び越える」ってところか。
オンラインゲームをより楽しむ

ジョニー
ゲーマーの間でもVPNは地味に必須装備になってきている。
大まかに次のようなことにVPNを使っているぞ!
- 地域限定ゲームへのアクセス
- まだ日本でリリースされていないタイトルを遊びたい! 逆に海外勢が日本サーバーで暴れたい! そんなときVPNでIPを変えて突撃するわけだ。
- 接続安定性やラグ回避
- 通常ルートだと回線が遠回りになってラグがひどい場合、VPN経路を変えた方がスムーズに遊べるという摩訶不思議な現象がある。
- IPブロック回避
- 「○○国のアクセスは禁止!」俗にいうおま国ってゲームに対して、VPNで別国IPをかぶせて入る作戦。
とはいえ、ゲーム運営がVPNを明確に禁止してることもあるから、ルールを破ってBANされないよう注意しろよ。
使うか使わないかはキミの勇気次第だが、ゲーマーの情熱はときにルールより重いんだろうな!
VPNの用途2:政治的・社会的な制限を回避するのに使う
政府規制のSNSやニュースサイトへのアクセス

ジョニー
さて、ここから話がちょっとシリアスになる。
世界にはXやFacebook、YouTubeが見れない国が思ったより多い。
日本やアメリカでは想像しづらいが、政府がネットを制限してそういったサイトをブロックしているんだ。
中国やロシア、中東諸国なんかはとくにそういった傾向が強い。
そういった政府の規制を突破するためにVPNが使われる。
オレが旅行先で出会った外国人は、「SNSに繋ぐ前にまずVPNを起動しないと繋がらない」とサラッといってた。
「マジ?」と聞き返したが、彼らにとっては当たり前のことらしい。
もしVPNがなかったら、自分の国から世界へ向けて何も発信できないなんてな。
オレが「この動画なんで日本で配信されてないんだ?!」なんていってるレベルの感覚とは天地の差だよな。
世界は意外と広いようで狭い、というか…VPNなしにはSNSが開けない現実って、なんだか寂しいぜ!
デモや抗議運動の情報取得・発信

ジョニー
政府がデモや抗議運動を嫌うとき、まずは「情報を遮断する」のが常套手段だ。
集まる前に連絡できなくすれば、勢いが削がれるからな。
XやWhatsAppが規制されると一気に不便になるが、VPNがあれば海外のサーバー経由でブロックを回避できる。
じっさいに「東南アジア某国の選挙前後でSNS遮断→VPNダウンロード数激増」なんてニュースはしょっちゅう見かける。
みんな政府にやられたら速攻でVPNをインストール、という流れ。
そう考えると、日本で「Netflixの海外作品を楽しむ」ためにVPNを使うオレなんて、なんて平和ボケした理由なんだ…とも思ってしまう。
まあ平和が一番だけどな。
海外メディアとの連携・発信

ジョニー
政治的に厳しい国では、自国メディアが政府の監視下に置かれていて、まともに報道できないこともある。
そこで海外メディアへ匿名で情報提供したり、外部のジャーナリストと連絡を取ったりするさいにVPNが使われるわけだ。
IPアドレスが直にバレたら、下手をすれば「当局に連行」なんてリアルにあり得る世界だから怖い。
日本国内じゃピンとこないかもしれないが、VPNは彼らにとって「表現の自由を手放さないための命綱」だったりする。
エンタメで使うのも大事だが、そこに「命を賭けている」人たちがいると知ると、VPNってツールの重みがガラリと変わるだろ?
規制された地域での報道活動

ジョニー
ジャーナリスト達はネット規制がされている国へ取材に行く必要がある。
またときには危険な紛争地帯に飛び込んで、現地のリアルな状況を世界に伝えなきゃならないこともな!
だが、そんな場所で「自由なインターネット」なんて幻想。
情報規制が当たり前のようにおこなわれ、ネットでのやり取り一つ取っても命がけ。
そこで頼りになるのがVPNだ。
ジャーナリストはVPNを使って、通信をガッチリと暗号化し、安全な通信を確保するんだ。
じっさいVPN業者の一つでもあるProtonはRSF(国境なき記者団)に所属するジャーナリストに対して、紛争地帯や抑圧的な政権下での活動を支援するために、VPNサービスを無料で提供している。
これはつまり、ジャーナリストたちにとってVPNが命を守るツールでもあるってことだ。
VPNって奥が深いだろ?
VPNの用途3:ビジネスのセキュリティに使う
社内ネットワークへの安全な接続

ジョニー
おつぎはビジネスシーンでのVPN活用だ。
コロナ禍によるリモートワーク普及で「会社のシステムに外部から接続するのが当たり前」になってきた。
じゃあどうやって社員や顧客のデータを守るか?
そこでVPNが登場する。
自宅やカフェのWi-Fiから社内サーバーへアクセスするさい、VPNの暗号化トンネルを通せば第三者に盗聴されにくい。
たとえば経理データとか人事情報とか、流出したらヤバいものは山ほどあるだろ?
VPNはそういう大事なデータを守るのにうってつけってわけだ。
国際取引・海外出張での必須ツール

ジョニー
企業によっては海外との取引が盛んなところもある。
中国や中東なんかじゃ、GmailやSlackがブロックされてることもあるし、逆に日本のサービスが海外IPを弾いてることもある。
そんなときVPNを使ってブロックを回避するわけだ!
オレも海外旅行中、ネットバンキングを使おうとしたら「不正アクセスと判断されました!」とあっさりブロック。
だからVPNで日本サーバーに接続して秒でログインしてやったぜ。
セキュリティの大義名分とはいえ、そんなときVPNがなかったら焦るよな。
だから海外にいくときはVPNが保険の一つになるってわけだ。
サイバー攻撃への対策

ジョニー
ランサムウェアだのフィッシングだの、ネット犯罪の手口は日々巧妙化している。
とくに企業相手は金額もデカいし、狙われやすい。
ニコニコ動画もランサムウェアでやられて身代金を何億も払ったなんてニュースあったよな。
そこで「社内外を問わず、全通信をVPNで暗号化しよう」という流れが進んでいる。
もちろんVPNさえあれば完璧!ってわけじゃないが、少なくとも丸裸の通信を垂れ流すよりは圧倒的に安全。
顧客情報やパスワードが漏れたら会社の信用もガタ落ちだ。
リスク管理の意味でもVPN導入は必須に近いだろう。
いやー、攻撃者がどこに潜んでいるか分からない世の中なんてホント油断ならないぜ。
VPNの用途4:個人のプライバシー・セキュリティ・匿名性の確保に使う
追跡・トラッキング対策

ジョニー
ネットを使ってると、広告がやたらこちらを追っかけてくることあるだろ?
一度検索したキーワードが広告にでまくるとか、さっき観た商品が別サイトでピョコピョコ表示されるとか。
そこでVPNを通してIPアドレスを偽装し、トラッキングを散らすというわけだ。
もちろんCookieやブラウザ情報もケアしないと完全防御は難しいが、少なくとも自分の行動履歴がまる見え状態よりはマシ。
オレは「あ、最近ちょっと広告がオレをストーキングしてるな…」と感じたら、VPNを変えてみることがある。
だいぶ気が楽になるぞ。
フリーWi-Fi利用時のリスク回避

ジョニー
カフェやホテル、空港のフリーWi-Fiはありがたいけど、安全性は疑わしいことも多い。
公共の場だから、下手したら隣に座ってるヤツがデータを盗み見している可能性だってゼロじゃない。
そこでVPNを挟めば、通信が暗号化されて内容を盗み見られても解読されにくい。
たとえばカード決済やパスワード入力は意外と頻繁にやるだろ?
旅行先のホテルで「帰りのフライト変更しよう」と決済ページを開いたら、そのWi-Fiが悪意ある人物にハッキングされているかもしれないんだぞ?
海外旅行者の4人に1人がサイバー攻撃を受けているなんてニュースもあるぐらいだからな。
そう考えると気が気じゃないし、VPNが「保険」のように役立ってくれる。
とくに海外だと何が起きてもおかしくないだろ。
IoT機器のセキュリティーの強化

ジョニー
最近はスマートスピーカーや監視カメラ、ロボット掃除機など、家のいろんなモノがネットにつながる時代。
だが、セキュリティがザルなIoT機器は多いんだよ。
デフォルトのパスワードを「admin」のまま使ってるとか、そもそも通信が暗号化されていないとか…。
そんな甘い状態で家中をネットワーク化したら、ハッカーの標的にされても文句はいえない。
海外サイトには、パスワード未設定の監視カメラ映像がずらっと一覧にされてるなんて話もある。
自分の家が勝手に「ネット公開」されているかもしれないんだぜ?ぞっとするだろ?
そこで「VPN+強固なパスワード」で外部からの接続を守るわけだ。
出先から監視カメラをチェックするのもVPN経由にしておけば、通信が暗号化されて覗き見されにくい。
まさしくスマートホームの「最終防衛ライン」だ。
ネット活動での匿名性の強化

ジョニー
SNSを複数アカウント使い分けたり、ハンドルネームで活動してる人は少なくない。
家族や職場にバレたくない趣味をもってたり、政治・宗教などセンシティブな話題を発信してたり。
なんならネット上での身バレ一番怖いなんてヤツもいるんじゃないか?
そういうとき、VPNで「所在地は別の国」に偽装してログインすると身バレがしづらくなるんだ。
ネットで身バレするのが困るなんて、どんな経緯があるかは知らないが、人にはいろいろ事情があるからな。
VPNでちょいと足跡をかき消すのもアリだろう。
VPNの用途5:ダーティーな世界へ足を運ぶさいのリスク回避に使う
P2Pファイル共有のリスク回避

ジョニー
P2Pファイル共有は便利だが、使い方次第でトラブルに巻き込まれることもある。
たとえば、合法的なファイルをシェアしてるつもりでも、その中に著作権違反のものが紛れ込んでいたり、知らずに違反していることだってあるんだ。
だからこそ、VPNの出番だ。
VPNを使えば、IPアドレスを隠しておけるから、万が一、知らずに怪しいファイルをダウンロードしてしまっても安心だ。
もちろん、全員が違法なことをしてるわけじゃないが、リスクを減らすためにVPNを使っておくのが賢い選択だろう。
そもそも、P2Pは悪いものじゃなくて素晴らしい技術になる。
LINEみたいな普通のアプリでも使われてるものだしな。
ダークウェブに足を踏み入れるさいのリスク回避

ジョニー
ダークウェブ…。聞いたことはあるけど、何かは知らない?
まあ、それで正解だ。正直、知らなくても何も問題のない場所だからな。
でも、どうしても覗いてみたいっていう好奇心には逆らえないときがくるかもしれない。
そんなときこそVPNだ!
そもそもダークウェブに入るには特殊なブラウザが必要で、そのブラウザ自体セキュリティが確保されているものになる。
だが、ちょっとの油断が命取りになるダークウェブだからこそ、VPNを使ってさらにセキュリティを強化するってわけだな。
VPNの用途【早見表】

ジョニー
ここまで読んで「あれも使える、これも使える…で、結局どれが自分に関係あるんだ?」と頭がパンクしそうなキミへ。
下の表で主要なVPN用途を整理してみた。
ざっと眺めれば、自分にはどの用途が当てはまりそうかが見えてくるはずだ!
用途/分野 | 具体的な活用例 | 利用者の主目的 |
---|---|---|
エンタメ(地理的制限回避) | – NetflixやHuluなど – 海外限定の映画・ドラマ・スポーツ配信 – ジブリ作品を海外版配信で視聴 | 観たいコンテンツを国境越しに楽しむ |
オンラインゲーム | – 地域限定サーバーへのアクセス – ベータ版プレイ、ラグ回避 – IPブロック突破 | ゲーム体験の向上、制限の回避 |
政治的・社会的用途 | – SNSブロック回避 – デモ・抗議運動時の情報発信 – 検閲されるニュースサイトアクセス | 言論の自由確保、政府検閲の打破 |
ビジネス(リモートワーク) | – 社内ネットワークへの安全アクセス – 在宅勤務のセキュリティ確保 – 機密情報のやりとり | 社内データの保護、業務効率の維持 |
海外取引・出張 | – GmailやSlackがブロックされる国での対策 – 日本IP必須のサービスログイン – 海外からネットバンキングにアクセス | ビジネスコミュニケーションを途切れさせない |
プライバシー・匿名性 | – 広告トラッキング回避 – ハンドルネーム活動、SNS複数アカ運用 – 位置情報を隠す | 個人情報や足跡を守りたい |
公共Wi-Fiの安全確保 | – カフェやホテルWi-Fiでの決済 – 盗聴やパスワード漏えい防止 | 情報漏えいリスクを軽減 |
学術・研究 | – 海外限定の論文DBにアクセス – 地域制限のオンライン講座を受講 | 情報収集や学習機会の拡大 |
その他日常シーン | – マルチアカウント管理 – 家族・職場にナイショのSNS投稿など | プライバシー確保や自由な活動の幅を広げる |
VPNの用途の重要事項!

ジョニー
ここまでVPNの用途についてこれでもかといってきたが、これは信頼できるVPNを使った場合に限るってことを胸に刻んでくれ!
質の悪いVPNを使うと、政府規制を突破したさい当局にバレバレで連行されたり、個人のプライバシーを守るためにVPN使ったのに逆に情報がとられるなんてことにもなってしまうからな!
「信頼できるVPN」とは、ノーログポリシーの徹底、強力な暗号化、リーク防止機能、透明性の高い運営など、ユーザーのプライバシーとセキュリティを最大限に保護する要件を満たしたVPNを指すぞ。
詳しくは「VPNの選び方マスター講座」を確認してくれ!
あとがき:VPNの用途は人と社会の数だけある

ジョニー
VPNはオレのように「日本で配信されないジブリをどうにかして観たい!」というライトユーザーから、検閲国家で言論の自由を必死に守る人々まで、VPNの役割は本当に多様なんだ。
日本やアメリカみたいにネットの自由度が高い国じゃ、「別にVPNなんてなくても平気」って場面が多いかもしれない。
でも、ひとたび海外に行けば「SNSが遮断されてた!」「銀行が海外IPをブロックしてた!」なんてトラップに遭遇することは十分ある。
そういうときに、VPNを知っているかどうかで世界の見え方がガラリと変わるんだから面白いもんだ。
結局のところ、「もっと自由にネットを使いたい」「ブロックや検閲なんかに左右されたくない」「オンライン上の自分の動向を少し隠したい」という欲求があれば、VPNは有効な解決策となる。
オレたちがこの先、もっと国境を超えて仕事したり、海外の友達とゲームしたり、政治的に揺れる国の現状をダイレクトに知るようになるなら、VPNの存在価値はますます増すだろう。
もしこの記事が、キミの生活や価値観をちょっとでも刺激したなら、ぜひVPNの世界に飛び込んでみてくれ。
「ネットの壁」なんてものは、案外あっさり乗り越えられるってことを肌で感じられるはずさ。
それじゃあまたな!アミーゴ!