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インターネットはもはや人類にとって必要不可欠なものです!
なきゃ生きていけない、、そんな人も多いはず。僕もその1人です。
でもそんな便利なインターネットですが、安全性とプライバシーの問題があることも事実。
クレジットカードの不正使用、SNSの乗っ取り被害、わりとよくあることです。
この記事では、そんな問題を解決するための一つの手段、VPN(Virtual Private Network)について初心者の方でもわかりやすいように説明します。
VPNとは?
VPNを一言でいうなら「インターネット接続の安全性を高めるために使うもの」になります。
なお、VPNの意味としてはVirtual Private Network(バーチャルプライベートネットワーク)の略なので、仮想空間にプライベートなネットワークを作るという意味になります。
VPNの種類は4つ
VPNには「インターネットVPN」「リモートアクセスVPN」「IP-VPN」「広域イーサネット」の4つがあります。
この中の「インターネットVPN」が個人が使うVPNになるので、ここではインターネットVPNについて解説をしていきます。
ちなみに、ExpressVPNやNordVPNなど人気VPNサービスは、すべてインターネットVPNを提供するサービスになります。
インターネットVPNとは
インターネットVPNとは、インターネットに接続するときに、安全に通信できるようにする技術のことです。
恋人との電話でたとえるなら次のようなことです。
あなたは恋人と電話をするときに、他の人に聞かれたくない話をしているとします。
でも、その話は技術をもった悪意のある人に簡単に盗聴されるかもしれません。
そんなの、たまったもんじゃないですよね。
そこで、インターネットVPNを使うと、あなたと恋人の間に特別なトンネルが作られて、そこだけ通信できるようにします。
そうすると、他の人はトンネルの中身を見ることができないので、安心して話せます。
いまは恋人との会話でたとえましたが、インターネットを使っていると他人にバレたくない情報をたくさん扱うことになりますよね?
ネット銀行のログイン情報、どこで何を買ったか、どんなサイトを見たのか。
こういう情報を第三者に漏れないようにするために使われるのがインターネットVPNになります。
スマホのVPNって何?必要?
スマホのVPNもインターネットVPNのことです。設定すると第三者に通信内容を見られる心配がなくなります。
スマホでVPNが必要かというと、個人的にはスマホのほうがVPNの必要性は高いと考えています。
というのも、スマホだと外で無料Wi-Fiを使うことが多くなりますし、そういった状況でInstagramやTikTokにログインする方もいるでしょう。
でも、無料Wi-Fiでログインするサービスを使うのは危険で、ログイン情報を盗まれる可能性があります。
中には無料Wi-Fiに接続したまま、スマホで買い物をする方もいるかもしれません。そうなると、紐づいているカード情報や個人情報なども盗まれる可能性があります。
なので、スマホを使うのならVPNを使う必要性が高く、使えるなら使ったほうが良いものになります。
VPNは危険じゃない?
VPNはインターネットでの情報漏洩の危険性を下げるためのものなので、VPNという仕組みが危険ということはないです。
ただし、無料VPNだと次のような危険性があります。
無料VPNはセキュリティが不十分
無料VPNは運営費を広告収入に頼っていることが多く、セキュリティを犠牲にしていることがあります。
そのため第三者に通信内容を見られたり、改ざんされたりする可能性があります。
無料VPNは通信ログを保存している
無料VPNの中には、あなたの通信ログを保存していることがあります。
通信ログというのは「サイトの閲覧履歴」「IPアドレス」などです。
ログを保存する行為自体は違法行為ではありませんが、使う側としてはそういった記録を保存されるのは嫌ですよね。
無料VPNは速度が遅い
VPNは仕組み上、一つのサーバーを多くの人で共有することになります。
サーバー数が多ければ一つのサーバーに集まる人が少ないので、速度が遅くなるリスクは低くなります。
でも、無料VPNだとサーバー数が少なく、使う人も多くなるので回線速度が遅くなることがあるのです。
道路が渋滞するようなものですね。
そうなると安全のためとはいっても使いたくなくなります。
無料VPNはマルウェアに感染する
マルウェアはスマホデーターを盗んだり、改ざんするウイルスと考えてください。
無料VPNの中にはそういったものが仕込まれているものが無いとはいいきれません。
有名アプリにマルウェアが仕込まれていたなんてニュースをたまに聞きますよね。
無料VPNの提供者がデータを悪用する
VPNは作ろうと思えば個人でも作れるものです。
たとえば僕が作ったVPNサーバーを無料で公開して、それをあなたが使うこともできるということです。
僕が悪意を持った人ならあなたの通信記録を見て、買い物に使った個人情報などを第三者に売るかもしれません。
上記のリスクはすべての無料VPNに当てはまるわけではありませんが、無料VPNにはそういったリスクがあるということは頭に入れておいたほうが良いでしょう。
VPNの仕組みを図解で解説
VPNの仕組みを詳しく説明しようとすると、「暗号化」「トンネリング」「カプセル化」「パケット」「ペイロード」「プロトコル」「リクエスト」「レスポンス」「TCP/UDP」「イーサネット」などなど、頭が痛くなる専門用語がたくさんでてきます。
それだと逆にわかりづらいので、VPNの仕組みのイメージとしてはこんな感じ!
という図を作成したのでニュアンスで捉えてください。
VPNを使ってYou Tubeを見るとこうなる
理解しやすいようVPNを使ってYou Tubeを見るというシチュエーションで説明します。
まず通常のインターネットアクセスは次のようなアクセスイメージになります。
VPNを使ってのアクセスイメージは次のようになります。
VPNの仕組みを簡単な図形にするとこんな感じです。
- VPNサーバーに接続すると暗号化される
- 暗号化されたデータがトンネルを通っていく
- トンネルを抜けてYou Tubeに繋がる
VPNサーバーにつながると暗号化されたデータが外部から攻撃を受けないようにトンネルを通っていきます。
なので2重のセキュリティが確保されているようなイメージです。
VPNのメリット・デメリット
ここでは、VPNにどんなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。
VPNのメリット
- 公共Wi-Fiを使っても、情報が暗号化されているので安心
- 公共Wi-Fiはカフェや空港などで使える無料Wi-Fiのことです。そういう環境でインターネットを使っても、メールやクレジットカード情報などの個人情報がハッカーや悪意を持った第三者に盗まれる心配がなくなります。
- インターネットでの行動が追跡されにくくなる
- どのサイトを見たか、何を検索したかといった情報を、他人に知られることがなくなります。
- 海外のサイトやテレビ番組など、地域制限のあるコンテンツが見れる
- たとえば日本にいながらアメリカのNetflixの作品を見ることができます。同じようにアメリカでしか表示されないサイトなども見れるようになります。これはVPNが自分のインターネット接続がアメリカから来ているかのように見せることで、地域制限を回避できるからです。
- インターネットサービスプロバイダー(ISP)に通信履歴を記録されるのを防ぐ
- ISPは利用者(あなた)がネットで何を見たのか、どんなデーターをダウンロードしたのか、いつインターネットを使ったのかなど記録しています。VPNを使うことでそういった情報が暗号化されるためISPでもあなたの情報を把握できなくなります。
- オンラインゲームのマッチング時間を短縮できることがある
- オンラインゲームのサーバーによっては人が少なく、マッチングに時間がかかることがあります。そのさい人が多い国のVPNに接続することで、マッチング時間が短くなったりします。
- ネットで買い物するさい地域による価格差をなくせる
- たとえばNetflixは各国で料金が違います。それを利用して価格の安い国で契約をすると日本で契約するよりも安くすませることができます。
- データの送受信を安全に行える
- 重要なメールやファイルを他の人に送る時、それが途中で盗まれたり、改ざんされたりする心配がなくなります。
- ダークウェブへの安全なアクセスができる
- ダークウェブを見るさいに、自分の身元を隠し、安全にブラウジングできます。
- ネット銀行を安全に使える
- ネット銀行で口座残高を確認したり、送金をしたりするときも、自分の銀行情報が他人に知られることはありません。
- リモートワークのセキュリティを強化できる
- 家やカフェから仕事をしているときも、重要な情報が漏れる心配がありません。インターネット接続を暗号化し、安全に情報を送受信することができるからです。
VPNのデメリット
- VPNサービスの数が多くてどれを選べばいいかわからない
- VPNは数が本当に多いので何をどう選んでいいかわからないと思います。ただVPNは基本的に返金保証期間を設けているので、その期間内に自分の環境で問題なく使えるか試してみるのが間違いのない選び方です。
- VPNを使うとインターネットの速度が遅くなることがある
- VPNを使うと通常の回線速度より基本速度が落ちます。そのため元のネット環境次第ではYouTubeの動画が途中で止まったり、サイト表示が遅くなったりすることがあります。
- VPNによって設定は少し難しいものがある
- アプリをダウンロードしてワンクリックで使えるVPNなどもあれば、手動で設定するVPNもあります。手動設定が必要なVPNは設定が難しいと感じる方もいるでしょう。
- VPNを使うと一部のサイトでアクセスをブロックされることがある
- たとえばNetflixやHuluなど一部のサービスはVPNの使用を検出して動画が再生されないようにすることがあります。オンラインゲームでもVPNを使うと接続されないものがあったりします。
- 安心して使えるVPNは有料
- 安全で高速なVPNを使うには、基本的に月額料金を支払って契約しなくてはなりません。ちなみに長期的に契約をすると500円前後で使えるものが多いです。1ヶ月のような短期間だと1,500円~2,000円ほどかかるのが一般的です。
- VPNを接続していると充電の消耗が早まることがある
- VPNをスマホやノートパソコンの充電が普段より早く減ることがあります。これはVPNがデータの暗号化と転送に追加の計算能力を必要とし、それが負担になるためです。
- VPNの使用は一部の国や地域で違法とされている
- イランなどの一部の国では、VPNの使用は法律で禁止されており、政府がインターネットの監視と制御を行っています。そのためイランに旅行に行ってVPNなどを使うと逮捕される危険性があるので注意が必要です。
VPNが必要な人・必要じゃない人
ここからはVPNを使うべき人と使わなくてもいい人の違いについて簡単に説明します。
VPNが必要な人
- 個人事業主やフリーランスの人
- フリーランスの方でカフェやファミレスの無料Wi-Fiを使って仕事をするような人は、VPNを使ったほうがいいでしょう。個人活動を主体とする業種であれば、そこまで使う必要はないかもしれませんが、取引先がいる方などは相手の情報まで漏洩させてしまう危険性があります。そういったリスクは起きてしまうと取り返しがつかないので、起きる前の対策としてVPNの利用が必要になります。
- ネット上でプライバシーを重視する人
- どんなサイトを見たのか誰にもバレたくない!どんなファイルをダウンロードしたのか誰にも知られたくない!などなど、とにかくネット上で自分の活動情報を漏らしたくない方はVPNを使ったほうがいいです。
- どんなサイトを見たのか誰にもバレたくない!どんなファイルをダウンロードしたのか誰にも知られたくない!などなど、とにかくネット上で自分の活動情報を漏らしたくない方はVPNを使ったほうがいいです。
- 公共Wi-Fi(無料Wi-Fi)をよく使う人
- スマホの通信量を抑えるために公共Wi-Fiを使う人も多いですが、公共Wi-Fiはセキュリティが弱く、悪意のある技術を持った人であれば情報を盗むことは朝飯前です。公共Wi-Fiを使う機会が少なければリスクは減ることになりますが、多ければ多いほどリスクは高くなるので、公共Wi-Fiを使う機会が多い方はVPNを使ったほうが良いでしょう。
- スマホの通信量を抑えるために公共Wi-Fiを使う人も多いですが、公共Wi-Fiはセキュリティが弱く、悪意のある技術を持った人であれば情報を盗むことは朝飯前です。公共Wi-Fiを使う機会が少なければリスクは減ることになりますが、多ければ多いほどリスクは高くなるので、公共Wi-Fiを使う機会が多い方はVPNを使ったほうが良いでしょう。
- ジブリ作品を配信で見たい人
- ジブリは日本で配信されていません。契約の権利などを考えると日本ではこれからも配信されることはないと思います。でも海外のNetflixではジブリ作品が配信されています。それを見るためにはVPNを使うしかないので、ジブリを配信で見たい方はVPNが必須になります。
- 海外のツールなどをいち早く試したい人
- 最近だとGoogle birdが、日本に先行してアメリカで公開されました。そういったときに日本在住だと使えませんが、VPNでアメリカサーバーにつなげると使えるようになります。有名サービスやツールは海外で先行リリースされることも多いので、いち早く試したい方はVPNが必要になります。
- 諜報機関に所属するスパイ
- スパイは絶対に情報を漏らしてはいけません。また各国を股にかけるためそれぞれの国でネットに接続する必要があります。そのためスパイにはVPNが必要です。スパイになるさいはVPNの導入をおすすめします。
VPNが必要でない人
- 家でネットで動画を見たり有名サイトで買い物をするぐらいの人
- 家で動画を見たり有名サイト(楽天やAmazonなど)で買い物をするぐらいの人はVPNを使わなくても情報漏洩のリスクは低いです。ただし、セキュリティ対策が不十分なサイトで、個人情報やクレジットカード情報を入力しないなどの対策は必要です。
- ネットの回線速度を何よりも優先する人
- VPNはデータを暗号化するため、元の回線スピードよりも遅くなります。一部では平均20~30%ほど速度が遅くなるとも言われています。とはいえ光回線などを使っている場合は、VPNを使ったところで体感的に遅いと感じることはほぼありません。でも数値上は遅くなるので、どうしてもそれが嫌な方はVPNは使わないほうがいいでしょう。
- 元々のネット回線が遅い人
- VPNを使うと平均20~30%ほど回線速度が落ちると言われているので、元々の回線速度が遅い方がVPNを使うと動画が止まったり、サイトがなかなか表示されなくなったりすることがあります。なお、元の回線スピードが37.5Mbpsから42.9Mbps程度あれば、VPNを使っても動画が止まる可能性は低くなります。
→回線速度のチェックはこちら
- VPNを使うと平均20~30%ほど回線速度が落ちると言われているので、元々の回線速度が遅い方がVPNを使うと動画が止まったり、サイトがなかなか表示されなくなったりすることがあります。なお、元の回線スピードが37.5Mbpsから42.9Mbps程度あれば、VPNを使っても動画が止まる可能性は低くなります。
VPNのプロトコルとは?
VPNサービスを契約して実際に使った人なら見たことがあるかもしれませんが、理解できている人は少ないので、ここでプロトコルについて簡単に説明しておきます。
プロトコルは、パソコンやスマホがお互いに情報を交換するときの「共通のルール」みたいなものでです。
人の会話にたとえるなら、あなたが友だちと話すとき日本語で話しますよね?
でも、もし友だちがいきなりフランス語で話し始めたら、あなたは何を言ってるのかさっぱりわからないと思います。
これと同じで、パソコンやスマホがお互いに情報を交換するためには、同じ「言葉」や「ルール」を使う必要があります。この言葉やルールがプロトコルになります。
VPNのプロトコルも同じで、情報をやり取りするさいのルールが決まってるんです。
なので、インターネットを使う状況によって適切なプロトコルは変わります。
たとえば、アメリカに行ったら「英語を話す」という「ルール」がありますし、フランスに行ったら「フランス語を話す」という「ルール」があります。
こんなふうに、
- 動画を見るなら◯◯というプロトコルを使ったほうがいい
- 速度よりもセキュリティを高めたいなら◯◯というプロトコルを使ったほうがいい
のように目的に合わせてプロトコルを使い分けたりすることができます。
プロトコル種類
ここではVPNにはどんなプロトコルがあるのか種類をまとめてみました。
理解しやすいよう補足イメージも記載しておいたので、参考にしてみてください。
- PPTP(ピーピーティーピー)
- PPTPは古くからあるVPNプロトコルです。設定が簡単で速度も速いですが、安全性は低いです。PPTPは南京錠のようなもので、開け閉めは簡単だけど、犯罪者がピッキングなどで開けるのも簡単のようなイメージのプロトコルです。なので最近は使われることが少なくなってきています。
- IPSec(アイピーセック)
- IPSecは、インターネット上でデータを暗号化するためのプロトコルです。これは鍵と暗証番号が必要な金庫のようなもので、安全性が高いですが、設定がやや複雑で速度も遅いとされています。
- L2TP/IPSec(エルツーティーピー/アイピーセック)
- L2TP/IPSecは、L2TPとIPSecを組み合わせたVPNプロトコルです。金庫の外と中に二重の鍵をかけるようなもので、安全性が高いですが、その分、開け閉めに時間がかかります。
- IKEv2/IPSec(アイケーブイツー/アイピーセック)
- IKEv2/IPSecは、IKEv2とIPSecを組み合わせたVPNプロトコルです。指紋認証付きの金庫のようなもので、安全性が高く、速度も速いですが、特定の指紋しか認識しないため互換性が低いです。
- OpenVPN(オープンブイピーエヌ)
- OpenVPNは、オープンソースのVPNプロトコルです。自分で組み立てられる金庫のようなもので、自由にカスタマイズできますが、その分、組み立てには技術が必要です。
- SSTP(エスエスティーピー)
- SSTPは、マイクロソフトが開発したVPNプロトコルです。これはWindows専用の金庫のようなものです。Windowsに最適化されているため、他のOSでは使えないことがあります。
- WireGuard(ワイヤーガード)
- WireGuardは、最新のVPNプロトコルです。最新技術を取り入れたスマートロックのようなもので、安全性が高く、速度も速いですが、まだ新しいため不具合が出ることもあります。
- Lightway(ライトウェイ)
- Lightwayは、ExpressVPNが独自に開発したVPNプロトコルです。これはExpressVPNを使った自動改札のようなものです。速度が速く、便利ですが、ExpressVPNでしか使えません。
- NordLynx(ノードリンクス)
- NordLynxは、NordVPNが独自に開発したVPNプロトコルです。これはNordVPNを使った自動改札のようなものです。速度が速く、便利ですが、NordVPNでしか使えません。
プロトコルの比較
プロトコルごとに比較すると次のようになります。
プロトコル名 | リリース日 | 信頼性 | 速度 | セキュリティ | 用途 | その他の特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
PPTP | 1996 | 低 | 高 | 弱 | インターネット接続の保護、プライバシーの保護、地理的制限の回避 | MS-CHAP v2認証メソッドを利用 |
L2TP/IPSec | 1999 | 高 | 低 | 高 | インターネット接続の保護、プライバシーの保護、地理的制限の回避 | L2TPとIPSecの組み合わせ、2重の暗号化 |
IPSec | 1998 | 高 | 中 | 高 | 企業のリモートアクセスやサイト間VPN | 暗号化と認証のための標準を提供 |
OpenVPN | 2001 | 高 | 中 | 高 | インターネット接続の保護、プライバシーの保護、地理的制限の回避 | オープンソース、高いカスタマイズ性 |
IKEv2/IPSec | 2005 | 高 | 高 | 高 | インターネット接続の保護、特にモバイル環境での利用、プライバシーの保護 | セッションの継続性に優れ、再接続が速い |
SSTP | 2007 | 高 | 中 | 高 | Windows環境でのインターネット接続の保護、プライバシーの保護 | HTTPS上で動作、ファイアウォール対策が強い |
WireGuard | 2016 | 高 | 高 | 高 | インターネット接続の保護、プライバシーの保護、地理的制限の回避 | シンプルで高速、コードベースが小さい |
NordLynx (NordVPN) | 2019 | 高 | 高 | 高 | NordVPNユーザーのインターネット接続の保護、プライバシーの保護 | WireGuardの性能と速度を活用、プライバシー保護に配慮 |
Lightway (ExpressVPN) | 2020 | 高 | 高 | 高 | ExpressVPNユーザーのインターネット接続の保護、プライバシーの保護 | 高速な接続と再接続、低いリソース消費 |
プロトコルの選び方
それぞれのVPNプロトコルが使われる具体的なシチュエーションをまとめました。プロコトルを選ぶさいの参考にしてください。
プロトコル名 | 最も適しているシチュエーション |
---|---|
PPTP | 速度が重要で、セキュリティはそれほど重要ではない場合。例えば、動画をサクサク見たいときなど。ただしセキュリティ弱いため、どうしても使う理由がなければ使わなくていいプロトコルです。 |
L2TP/IPSec | より安全な接続が必要な場合。例えば、会社の情報を自宅から安全にアクセスしたいときなど。 |
IPSec | 企業での通信で使われることが多い。会社のオフィス間で安全に通信したいときなど。 |
OpenVPN | 自分で詳細な設定をいじるのが好きな人、あるいは、特別な設定が必要な場合。 |
IKEv2/IPSec | 移動中でも安定した接続を保つことができるため、スマホをよく使う人に適している。 |
SSTP | Windowsを使っている人にとっては最適。インターネット接続が制限されている場所でも使える。 |
WireGuard | 最新の高速接続を求める人に最適。大量のデータ転送や動画視聴に適している。 |
NordLynx (NordVPN) | NordVPNを使っている人で、安全で高速な接続を求める場合。地理的に制限されたコンテンツにアクセスしたいときにも使える。 |
Lightway (ExpressVPN) | ExpressVPNを使っている人で、早く安全な接続を求める場合。ネットワークを頻繁に変えるスマホユーザーにも適している。 |
VPNによくある質問と回答
- VPNは安全ですか?
-
VPNの安全性は、VPNの種類や提供者によってかわりますが、無料VPNは安全性が低いと言われることが多いです。
無料に比べて有料のVPNは、通信の暗号化やログの保存などの方針が明確にされており、信頼できる技術やプロトコルが使われています。
無料VPNは、その逆のことが多いです。
必ずではありませんが、無料のVPNを使うと、自分の個人情報や通信内容が漏洩したり、マルウェアに感染したりするリスクがあることは覚えておくとよいでしょう。
詳しくは「VPNは危険じゃない?」をご覧ください。
- VPNはどういうときに使います?
-
VPNは、インターネット上でプライバシーを保護したいときや、セキュリティを高めたいときに使います。たとえば、以下のような場合です。
- 公共のWi-Fiやオープンネットワークを利用するとき
- ネット銀行やネット通販などの金銭取引を行うとき
- 政府やISPなどによる検閲やブロッキングを回避したいとき
- 海外から日本のコンテンツにアクセスしたいとき
- 日本から海外のコンテンツにアクセスしたいとき
- 自分のネット活動を匿名化したいとき
- VPNをオンにするとどうなりますか?
-
VPNをオンにすると、自分のデバイス(スマホやPC)からインターネットへの接続がVPNサーバーを経由するようになります。
これにより自分のIPアドレスや位置情報が変更されて、インターネット上で見られる情報が変わります。
たとえば、日本からアメリカのVPNサーバーに接続すると、アメリカ在住者のような立場でインターネット活動ができるようになります。
そうすると、海外からしか見られないコンテンツにアクセスできるようになりします。
- VPNはオンにしたほうがいいですか?
-
VPNはオンにしたほうがいいのかどうかは、個人の目的や状況次第です。
VPNを使うことで得られるメリットとデメリットを比較して、自分にとって最適な選択をすることが大切です。
VPNとは?のまとめ
ひととおりVPNの説明をしたので、なんとなくVPNってこんなものというイメージができたのではないかと思います。
インターネットの安全性とプライバシー保護は、いまのような社会で生活する上では体の健康を保つのと同じぐらい重要な課題です。
自分のネット活動を守ってくる人は、「自分しかいない」という意識でVPNをうまく活用してみてください。