次のような疑問はありませんか?
- VPNってそもそもなに?
- VPNが必要な人はどんな人?
- VPNで何ができるの?
- VPNを使ってる人はなぜ使っているの?
僕もVPNの知識がほとんどないときは、重要性や機能について理解するのに苦労しました。
昔からネットはしてましたけど、普通にネットしてるだけだとVPNってなかなか遭遇しないキーワードですからね。
なので、よく分からなかったんです。
そこで、この記事では、そんな昔の僕に伝えるかのように、VPNについてシンプルに解説することを心がけました。
この記事を読み終えるとVPNを実生活でどのように活用していけばいいのかきっとわかるはずです。
それでは、VPNの世界にズームイン。
VPNの仕組みを簡単に説明
VPNが必要かどうかの前に、簡単にVPNの仕組みを見てみましょう!
VPNがどうやって動いているのかというと、次のような仕組みになっています。
まず、VPNを使いたいときは、専用のアプリケーションをパソコンやスマートフォンに入れて、それを起動します。
起動すると、ユーザー名やパスワードを入力して、安全な接続を始めることができます。
次に、そのアプリケーションが遠くにある「VPNサーバー」と呼ばれる大きなコンピューターに接続します。
このとき、あなたが本当にそのサービスを使っていい人かどうかを確かめる作業が行われます。
これが「認証」というステップです。
認証がうまくいくと、あなたのコンピューターとVPNサーバーの間に特別な「トンネル」が作られます。
このトンネルは、他の人には見えないように暗号で守られていて、ここを通る情報は他の人には読めません。
送る情報は、このトンネルに入る前に「暗号化」という方法で複雑なパズルのように変えられて、トンネルを通って向こう側に届けられます。
届いた情報は、また元の姿に戻されて(これを「復号」と言います)、相手に渡されます。
仕組みとしてはこのようになっています。
さらに、VPNはあなたのインターネットの住所である「IPアドレス」を隠す役割もしています。
普通にインターネットを使っていると、あなたのIPアドレスが見られてしまうことがあるんです。
IPアドレスを見ることでわかる情報には次のようなものがあります。
- あなたがどの市区町村からネットをしているのか
- あなたのISP情報(NURO光やBIGLOBEなどのプロバイダ情報のこと)
- Wi-Fiを使ってるのかモバイルデータ接続なのか
- あなたがどのデバイスでネットをしているのか
VPNを通すと、VPNサーバーのIPアドレスが使われるので、あなたの本当のIPアドレスは隠されたままになります。
つまり上記の情報が誰にもわからなくなるということです。
このようにして、VPNはインターネットでのプライバシーを守りながら、安全に情報をやり取りする手助けをしてくれるツール。
それがVPNってやつです。
VPNは必要なの?
VPNは絶対に必要なものではない
VPNは絶対に必要なものではありません。
清らかな生活をしていて、インターネットもYou Tube見たり、Instagramしたり、XしたりするぐらいならVPNを使っても使わなくても変わりません。
僕がVPNを使っているのは「清らかな生活をしていると思ってない」からです!
なので、ISP(NURO光などのプロバイダのこと)などに、「何時何分にどんなサイトを見ていた」みたいな情報が記録されているのが、ムズムズするわけですね。
念のために言っておきますが、犯罪行為をしているわけじゃないですよ。
なにとは言いませんが、成人男性はろくでもないサイトばっかりみてるもんです。
これを読んでいる方も…心当たりはあるはずです!
なので、僕はVPNを使っています。
VPNを使う必要性が高い人はいる
絶対に必要なものではないといいましたが、次のような状況にある方はVPNの必要は高いです。
- 地域制限を回避したい
- 無料Wi-Fiで仕事をする人
- 海外旅行で無料Wi-Fiを使う予定がある
- P2Pでファイル共有をする
- ダークウェブに入る
一つずつ解説します。
地域制限を回避したい
世界中にはイロイロなウェブサービスや動画配信サービスがありますが、これらの中には特定の国や地域でしか使えないものや、見ることができないものがあります。
たとえば、アメリカの動画配信サービスには、アメリカ国内からしかアクセスできないという制限がかけられていることがあります。
これは、その動画が持つ著作権がアメリカ国内でのみ有効であったり、配信会社がアメリカ市場のみを対象にしているためです。
そこでVPNを使います。
VPNを使いアメリカのサーバーに接続するとインターネット上ではその人がアメリカにいるかのように見えるわけです。
すると、アメリカ国内限定のサービスも利用できるようになるという仕組みです。
このように、VPNは地域制限を回避したい場合に役立ちます。
無料Wi-Fiで仕事をする人
無料Wi-Fiでどんな仕事をするかにもよりますが、メールを送ったり、SNSを管理したり、リサーチをしたり、さまざなまことをするはずです。
そのさいに不用意に「http」から始まるサイトなどを見てしまうと、第三者に攻撃される可能性があります。
ここで言う「攻撃」とは、主に次のようなものです。
- 盗聴:メール内容やサイトで入力したパスワードなどが盗まれる
- 中間者攻撃:通信の途中で悪意のある第三者が介在して、情報を盗んだり、改ざんされる
- フィッシング:攻撃者が偽のウェブサイトを作り、そこに誘導して情報が盗まれる
仕事をする上で、どれも致命的なことですよね。
注意して「http」から始まるサイトにアクセスしなければいいのですが、毎回サイトのURLを確認するのも面倒ですよね。
なので、無料Wi-Fiで仕事をする人はVPNは使ったほうがいいです。
無料Wi-Fiなので出張先のホテルや、空港のラウンジなども含まれます。
むしろ、そういった場所の無料Wi-Fiのほうがターゲットになりやすいです。
ホテルやラウンジは仕事や、旅行に行く人が使いがちですからね。
機密情報やクレジットカードなどの個人情報を使うことが多いので、そこを狙われます。
そういった場所の無料Wi-Fiスポットの使用はいつも以上に注意しましょう。
海外旅行で無料Wi-Fiを使う予定がある
海外旅行のさい無料Wi-Fiは便利ですが、リスクも伴います。なぜなら海外の無料Wi-Fiはセキュリティが弱いことが多く、悪意を持ったハッカーに狙われやすいからです。
実際、海外旅行者の4人1人が何らかのサイバー攻撃の被害に遭うケースが報告されています。
NordVPN:4人に1人が休暇移動中にハッキング被害に合っているという事実
VPN会社の統計なので、数値をそのまま信じるわけにはいかないものの、旅行者が狙われるのは想像がつきますよね。
なので海外旅行を安心して楽しむためにも、無料Wi-Fiを利用するときはVPNを使って情報を守ることをおすすめします。
P2Pファイル共有をする
P2P(ピア・トゥ・ピア)ファイル共有を知らない人に簡単に説明すると、まず僕とあなたと、その他の人たちがそれぞれ持っているPCをネット上でつなげます。
そして、それぞれのPCに欲しい文書や音楽、動画などを送るという技術になります。
それで、なぜVPNが必要になるかというと、このP2Pファイル共有でデータをやり取りするとき、あなたのIPが僕やその他の人に公開されてしまうんです。
普通に使う分には問題ないんですが、もしデータをやり取りしている人の中に、悪人が紛れ込んでいた場合、あなたのネット活動を追跡するかもしれません。
でもVPNを使えば、あなたの本当のIPアドレスを隠せるので、安全にファイル共有ができるってことですね。
ということで、あなたがP2Pを使っているならVPNは使ったほうが安全です。
ダークウェブに入る
ダークウェブというのは、インターネットの中でも特殊な場所で、普通のインターネット検索では見つけられません。
合法的なものから違法なものまでなんでもある、ある意味無法地帯のような場所です。
なので、ダークウェブに入るには「Tor(トーア)」という特別なブラウザが必要なんです。
Torを使うとセキュリティがグンググーン!!とあがるので、それによってダークウェブでも活動ができるようになります。
ただ、Torだけでは完全には安全とはいえないんですよね。
そこでVPNとTorを同時に使うことで、さらに安全なダークウェブ探索ができるようになるというわけです。
ダークウェブなんて場所は、映画にでてくるような天才ハッカーも存在しているわけなので、可能な限りの安全策はとっておいて損はありません。
ってことで、ダークウェブに入るならVPNは使ったほうがいいですよ。
ここでは、VPNは絶対に必要なものではありませんが、必要性が高い人はこんな人ってことで紹介しました。
該当する人は、VPNの普段遣いを検討してみてください。
VPNを使わないとどうなる?
繰り返しになるんですが、日本に住んでいて普通にネットをするぐらいなら、VPN を使わないからといって、どうなるということもありません。
フリーWi-Fiを使うときに、フィッシング詐欺に引っかからないようにしたり、httpsになっていないサイトを見ないようにすれば情報漏洩することもそうありません。
ですが、はじめのほうに言いましたが、詳細な情報は盗られないものの、地域情報や使っているデバイスなどの情報はサイト運営者などにも伝わっています。
つまり、僕にもいま見ているあなたがどこからアクセスしてきているのか、スマホがAndroidかiPhoneか、それともPCでアクセスしてきているのか、モニターサイズはどれぐらいか、ぐらいの情報はわかるということです。
また、これも繰り返しになりますがISPにも、あなたが見ているサイトは記録していますし、なにかダウンロードしたらそのデータも記録しています。
VPNを使わないと常にこういったデータは取得されているんですね。
ちなみにダウンロードしたデータというのはファイルサイズなどで、ファイルの中身まではわかりません。
こういうデータが取られていることが気にならなければ、とくにVPNを使わないからといって、大きな問題に繋がることはありません。
気になるならVPNを使いましょうってことです。
VPNを使う必要性はないのになぜ使っている人がいるの?
VPNはセキュリティやプライバシーを守るのが基本的な使い方ですが、エンタメを楽しむために使われることが実は多いんです。
とくに映画やテレビ番組の配信サービスを見るさいにVPNが使われることが多いです。
さきほどの繰り返しになりますが、ある国でしか見ることができない映画やドラマを、VPNを通じて別の国からアクセスすることで見ることができるからですね。
たとえば、次の動画はポケモンのYou Tube公式アニメですが、普通に再生されますよね?
でもこれをVPNでアメリカサーバーに接続すると次のように再生ができなくなります。
VPNでアメリカサーバーに繋げた状態というのは、アメリカ在住の人のネットをしている環境と同じになっているということです。
つまりポケモンのYou Tube公式アニメはアメリカからのアクセスを制限しているということです。
そこでアメリカに住んでるポケモンファン達はVPNを使い、日本サーバーに接続してポケモンを見たりするわけですね。
そうするとアメリカに住んでいながらポケモンが見れるようになるんです。
これの逆で、日本から見れないアメリカのコンテンツなどもVPNでアメリカサーバーに繋げれば日本にいながら見れるようになるってことです。
こんなふうにVPNを使うことで世界中のいろいろなコンテンツを楽しむことができるようになるんですね。
あと、大きな声ではいえませんが、漫画村などが全盛期のときって違法だとわかっていても利用する人が多かったですよね。
ここで、それの是非を問うつもありはありませんが、そういったコンテンツはいまだに溢れかえっています。
そういったコンテンツは見るだけでも違法なので、違法行為を隠す目的でVPNを使ったりしているわけですね。
VPNを使っているはセキュリティやプライバシーを守るだけでなく、良くも悪くも使う目的があって使ってるということになります。
よくある質問
あとがき
この記事でVPNが必要な場面や、VPNを使わないとどんなリスクがあるのかについて、理解を深めることができたと思います。
とくに無料のWi-Fiをよく使う方や、地域制限を回避して動画を見たい方、旅行中に安全にネットを使いたい方には、VPNが役立つことがわかったのではないでしょうか。
ただし、VPNが絶対に必要というわけではなく、使うかどうかは自分の状況によって異なることも理解していただけたかと思います。
普段ネットを使っているときに複雑だな~と感じることはないですが、裏側を少し知るだけでも複雑なデータのやり取りしてるのがわかりますよね。
そしてこのデータというのは、すべて個人情報になります。
そういった情報をどのように守るかは、自分自身で考えなきゃいけないことなので、これを考える切っ掛けにしてもらえればと思います。
今後も、皆さんが安心してインターネットを楽しめるように、役立つ情報を提供していきたいと思いますので、ぜひまたお立ち寄りください!